S-Fマガジン 2010年 01月号

「息吹」 テッド・チャン

 宇宙の熱的死についての話。主人公たちはロボットのようなもので、脳の解剖の描写がぜんまい仕掛けの時計を分解するようで面白い。だが面白いのはそこまでで、宇宙の熱的死のようなもので終わるラストは、それで?って感じ。作者は既存の物理法則を別の何かに置き換える表現をよく使うが、置き換えるだけでなく更につっこんだ何かが欲しい。



「クリスタルの夜」 グレッグ・イーガン
 コンピュータの中で時間を加速させ、AIをボトムアップ的に進化させる話。最後にはAIが知能(意識?)を持って現実世界に対してアクションを起こす。割とよくある話?
バクスターか誰かに同じような話があったような?
下記の話も似ていなくもない。



神林長平トリビュート
敵は海賊 」 虚淵玄